健康的な生活を送っていくというのは誰もが望むことであり、病気にかからずに元気に長生きすることを求めるのは当然です。それを実現することを推進する取り組みとして厚生労働省が主導して実施されている運動が、健康日本21です。21世紀の課題として健康問題を掲げ、生活習慣の改善を通して病気にかかる人を少しでも減らしていくことを目指しています。その背景にあるのは、生活習慣病として分類された数々の病気に罹患する人が増えているということです。それによる医療費の高騰が、国家的に問題になっています。特に、死の四重奏と呼ばれる高血圧症・脂質異常症・糖尿病・肥満の4つの疾患については、それ自体に自覚症状がないまま進行してしまい、他の致命的な疾患のリスクファクターとなる恐ろしいものです。脳や心臓・腎臓などの重篤な疾患や、がんの発生にもつながります。そのようなことから、その治療における医療費も莫大なものになりがちであり、医療費の高騰を著しく高めている一因とされているのです。そのため、健康日本21では生活習慣病のリスクを高めてしまうような生活習慣についての認識を高めると共に、その対処法についての教育活動を中心として行っています。これによって、健康な身体を維持していくための取り組みを個人が行うようになることで、生活習慣病に苦しむ人が減ると期待されているのです。また、国民の健康的な生活を推進する健康日本21は、医療費の削減にもつながります。